漠然とした不安。

漠然とした不安を抱えた日常を書く日記

客観的にみていてくれる人

妻がいます。

出会ってからまだ3年も経っていない。

 

理解し合っている、とは言い難いけれども、互いにリスペクトはあるし、礼儀も守っている。適度な距離間で、適度な装いで、適度にじゃれあって暮らしている。

 

私も妻も、人間関係には疎い部類だ。人の心なんか分からないものだ。

妻に対して、共感とか空気を読むとかスルースキルを付けるとか、そういう訓練をしながら、自分もなんとか人間関係をやりくりしている。

当然、我慢することも多い。

最近は、このストレス性の適応障害を背負ってしまって、ワガママを言ってしまったりもする。

 

近くで自分を知ってくれている人がいるというのは、本当に幸せなことで。

 

メンタルクリニックへ行けと強制的に追い出してくれたのは妻だ。

どうやら2ヶ月以上も、私は様子がおかしかったようだ。

 

初めは、しんどかったら会社を辞めなさいと言ってきた。

いやいや、そんな、仕事は楽しいんだよ。仕事自体はね。ただ、できてない自分がしんどいだけなんだ。

そんな風に答えながら、36協定を軽く超える程度には残業していた。まぁ残業はつかない役職なので、自由に仕事できてた。

 

ある日、書道でかなりハイレベルな妻が、毛筆で退職願を書いてきた。

「さあ、持っていきなさい。日付は?いつにしとく?」

「仕事なんか選ばなければいくらでもある。私も働く。気にするな。今すぐ辞めろ。君は今おかしい。」

 

なんて優しい妻なんだろう。

本当に、救われた瞬間だった。

折れた心のままで、がんばらなくて良いんだ。

折れたら、折れたで良いんだ。 

 

そうして、ようやく退職を決意した。

 

しかし、退職とは面倒くさいもので、ストレス因の上司とサシで何度も何度も話をしなければならない。考えるだけでもストレスで調子が悪くなる。

 

実は半年ほど前にも、辞めたいと言ったことがあった。

その時には、「相談もなくいきなり決めたとか言うな!今回のは相談な!」と終わってしまっていた。

次からは、相談レベルから始めて、深刻度を上げていき、説得をされ、オレにもこんな時期があったと聞かされ、それでもなお辛いと言い続け、仕方ないと思わせて、というプロセスを踏まねばならない。

 

これまで、辞めていった人間への愚痴は、全てこれだった。

「何も言わずに結論だけ決めて勝手に辞めていく」

しかし、こちらからすると、これだけのプロセスを乗り越えて何かしようと思うと、相当なパワーが必要なのだ。

それに、そんなに礼を尽くすほどの関係性だったのか、というのも、大いに疑問となる。

 

あなたはこういう人間だと決めつけられるのは本当に気分が悪いし気持ち悪いことが多いけれども、客観的にみて、こう見られているよと教えてくれる人は心地よい。

 

もしも妻に、「あなたはそんな暗い顔ばかりしてる人じゃない。元気だして。」とか言われ続けてたら、さらに心と身体が分離して、空中分解していたかも知れない。

 

ああ、そういえば、上司には「そんな暗い顔ばっかすんな、楽しく仕事しろ」と言われたことがあったな。

「え?どうやって?」とだけ思って、スルーしちゃったけど。