漠然とした不安。

漠然とした不安を抱えた日常を書く日記

きっかけはよくあること

ストレス性の適応障害ということで、どうやらストレスが掛かっているらしい。

 

仕事というのは多かれ少なかれストレスの掛かるものだし、まぁまぁ忙しい日々だったり、うまく仕事が進んでいなかったりしていたので、こんなもんだろう、と思っていた。

 

特に、ここ2年間は役職が上がってしまったこともあり、お金の計算やメンバの管理、スケジュールや契約ごとなど、慣れない仕事ばかりでストレスフルになっていたのは理解しているし、それまでずっと定時帰りだったのが突然21時や23時帰りがデフォルト設定に変わったことで、だいぶしんどい思いをしていたように思う。

 

それでも、ストレスと言っても、会社員としてよくあるストレスだし、自分が特別に嫌な思いをしているとか、死ぬほど残業させられているようなことは客観的に見てもなかったと断言できる。むしろ、楽しい仕事内容で、助けてくれる先輩もいた。核心に迫る相談はできなかったけれども、「気にせずやれよ」と背中を押され続けていた。

 

ただ、きっかけは明確に分かっていて、心が折れた瞬間があった。みぞおちの右下あたりで、何か大きな塊が割れるような、ボキっと鈍い大きな音がして、心が折れた。

 

私の上司は、とても真面目で頭のキレる優秀な人だ。小さな問題を見逃さないし、ことある度に「あるべき論」を熱く語る。比較的感情的ではあるので、言うことが場面によって真逆になることもママある。彼に言わせれば、「前とは状況が違う」だけだが。

 

この日も、いつも通り私は叱られていた。

 今のお前は損をしている。損益を出して、次にどんな利益をもたらそうとしているのか、説明せよ、と。

この頃には、私はもうこの上司が恐怖でしかなかった。ああ言えばこう言われる。隙があれば深く深く突っ込まれる。何をするにも、見透かされている。どこをどう考えても、勝てる自信などなかった。

二の句が継げない私に、彼は選択を迫った。プランAか、プランBか。どちらも厳しい条件だろうが、自分で選んで、具体的なプランに仕上げてもってきなさい、と。

 

プランAは単純明快。今、損している分を上乗せして請求する。例え単発で仕事が終わったとしても、損をすることはない。

プランBは、今は損をしているとしても、今後も引き続きお付き合いすることで、トータルとして利益を出す。

 

仕事の性質上、続きの案件を引っ張っていけるようにも思えなかったし、本当にあるかどうかも分からない案件を具体的に説明などできないと判断した私は、プランAに焦点を定めて、お客様とも調整を行って、上乗せできるプランを作った。

言われた期限も守った。

 

そこで返ってきたのは、「いや、プランAを選ぶなんて、ないでしょ」という言葉だった。「どうせ未来のことなんか分からないし、同じような案件が来るかも分からないのだから、ここは今の案件を終わらせた上で、よくやってくれたからと、さらに別の人を紹介してもらって飛躍する、プランCを持ってこなければ。」

 

ここで、ボキっと音がした。

理解の範疇を超えてしまったようだ。

結構、大きな音が響いたので、外にも聞こえたんじゃないかな、って気になったりもした。

 

いや、日本語は理解できた。

意味も意図も分かるが、なんというか、もう分からなくなった。

 お先真っ暗どころではない。

天と地も分からない。

 

そこから、自分がおかしくなったのを自覚した。